今後の取り組み

日本国内は人口減少・少子高齢化とともに消費者の志向の多様化が進んでおり、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、ライフスタイルや消費行動が大きく変化しております。海外においても、消費者が求める商品やサービスの変化から、当社グループの事業領域では企業間の競争が激しさを増しております。
当社グループを取り巻く市場環境は先行き不透明な状況にありますが「お客様第一」「品質本位」の経営理念のもと、製造から販売まで完結できる総合力を活かし、中長期の視点で利益を生み出せる企業グループへの進化に取り組んでまいります。

1.製造部門

縫製工場は、市場が求める製品を提供し続けられる製造体制を構築し、品質競争力・コスト競争力を高めてまいります。
原材料の製造部門は、市場のトレンド変化に合わせた提案力・価格競争力の向上をはかり、独自の技術を活かした機能性の向上に加え、リサイクル素材の活用や環境に配慮した素材の開発により、需要の変化に対応してまいります。

2. アパレル小売部門

当社の主力ブランド「ニューヨーカー」とライセンスブランド「ブルックス ブラザーズ」を柱として、衣料事業の黒字化を目指しております。「ニューヨーカー」は、品質の向上や魅力ある商品企画によりブランドの価値向上につとめ、ライフスタイルの変化にともなって多様化する志向への対応と新たな消費者への訴求のため、得意分野であるビジネスウェアの商品構成を強化してまいります。また、売上拡大のために、中国をはじめとするアジア地域での市場開拓を強化してまいります。
「ブルックス ブラザーズ」は、新たなクリエイティブディレクターによる商品構成でブランドの世界観を表現し、顧客基盤の拡大を目指してまいります。
商品供給の面では、安定的な生産背景の確保を目的として、日本国内の協力工場との関係を強化してまいります。

3. パターンオーダー事業

メンズ・ウィメンズの「ニューヨーカー」とともに、パターンオーダーブランドの「アトラエル」の展開を進めており、「ブルックス ブラザーズ」でもメンズに加えウィメンズの展開を拡大しております。また、中国市場での紳士・婦人服オーダーの拡大に取り組み、ユニフォームの受注強化などで新規顧客を獲得し、着実な成長を目指してまいります。

4. Eコマース事業

実店舗とオンラインストアのお客様情報の一元管理や、AIの活用により利便性向上をはかる等、オンラインストアの拡充をはかっております。自社サイトでは情報コンテンツの充実により訪問客数の増加をはかり、外部モールとの連携強化により受注件数の拡大につとめてまいります。また、実店舗との融合によってシームレスな顧客サービスを提供し、利便性の向上をはかり、売上拡大を目指してまいります。

5. 不動産賃貸事業

小田原の商業施設「ダイナシティ」は、新しい生活様式が定着する中、地域社会のインフラとしてもご利用いただいております。引き続き地域密着・地域共生という原点を大切にしながら、新しいテナントの誘致等により、地域を牽引するライフスタイル発信拠点を目指して施設全体の魅力を高めてまいります。オフィスビルは、事業環境の変化により需要の減少が想定されますが、効率性を重視した有効活用につとめてまいります。

6. 環境対応

「持続可能な開発目標(SDGs)」につきましては、2002年より自社工場が導入している「コンプライアンス&サプライチェーン・トータル・マネジメント・システム」および、サプライヤーの皆様に理解と遵守適合同意をお願いしている「ダイドーサプライヤー行動規範」等、各事業を通じて対応を進めております。
今後も、環境への配慮、社会の変化に対応した製品・サービスの創出やそれらを生み出す調達、生産プロセスへの配慮、そして地域との共生や人権への配慮を行なうことで、事業を通じて持続可能で豊かな社会の実現へ貢献し、社会から信頼される企業であり続けられるようつとめてまいります。

7. DX(デジタルトランスフォーメーション)

新たなデジタル技術の導入と活用により、営業・販売活動や管理業務の効率化を進め、消費行動の変化への対応とサプライチェーンの品質向上をはかってまいります。
衣料事業では、販売部門は実店舗とオンラインストアの融合を進め、シームレスな顧客サービスを提供できるよう取り組んでまいります。また、製造部門と販売部門での情報共有により在庫効率を向上し、原材料・商品のロスを最小限に抑えられるよう仕組みづくりを進めております。

ページの先頭へ